
無料相談会場で感じる世代間のちがい
平成最後の確定申告が始まり、税理士として役所や商工会議所などいろいろなところへ相談員の仕事で派遣されます。
そんな無料相談の会場で、たまにいるのが何か怒っている人です。ほとんどの人は面倒な作業を黙々と進めているのに、ネチネチと文句を言ってくる人や、周りを顧みず大きな声を出す人です。
何年も相談員をしていると、世代間で怒るパターンが違うのに気づきました。そこで、無料相談会場で怒る人の例を紹介しようと思います。なお、これは完全に個人的な主観であり、悪気はありませんので、ご容赦ください。
高齢者が確定申告で怒るパターン
確定申告の無料相談会場で高齢者が怒るパターンは、待たされることに対してが多いようです。朝10時に開場する会場に、朝7時から待っている人がいるほど無料相談は人気です。
開場時間の10時に来ようものなら、3時間待ちになることもあります。運営側が努力していてもやっぱり限界があります。年一回の行事のために機械設備や順番待ちのアプリを導入する予算はありません。
そして待たされた結果、買い物や食事でその場を離れ、順番を抜かされると怒りだす人が出てくるというパターンです。
それ以外では、高齢者は確定申告のベテランで、医療費控除の明細書や不動産所得の決算書など、めんどくさがらずにきっちり書いてくるのには恐れ入ります。
年の功による慣れもあると思いますが、話していると勉強熱心で改正について勉強していたり、法律を守るという意識が高いなと感じます。
若い世代が確定申告で怒るパターン
若い世代が確定申告で怒ったり切れたりするパターンは大きく2つあります。
権利意識の高さと無知とのギャップからのイライラ
ネットの普及が原因だと思いますが、情報が溢れていて情報弱者が税金でも損をするという強迫観念に近い何かから確定申告をするけれど、細かい条件や申告書の作成という枝葉の知識がないため、そのギャップにイライラして相談員に怒ったり文句を言うパターンです。
ネットから自分に都合の良いメリットの情報は拾ってくるけれど、必要資料や明細書の作成、特例の条件といった反対にあるデメリット関しては目を向けないために、詳しく説明されるとこんなはずではと思うのかもしれません。
質問すると黙る子供のまま大人になった系
無料相談の会場にくれば、全て税理士や税務署の職員が申告書を作ってくれると思い、そうではないと知ると怒るというか、切れるパターンが若い世代に多いと感じます。
何も整理できていない書類をビニール袋に入れてきて、さあ申告書を作ってと言われても困ってしまい、こちらから質問すると黙りこんだり、怒りだします。
こんな相談者を見ていると、反抗期の中学生だなと思います。
自分の興味のあることにしか知識がなく、義務に対しては反抗的な態度をとってしまうのかもしれません。忘れてきた宿題をやらされる学生といった感じです。
相談後記:もう無料相談員やめようかな
確定申告の無料相談会場で怒るパターンを紹介しました。
印象としては、高齢者よりも若い人に怒る人が増えたなと思います。
なお、フォローではありませんが、相談に来る人の99%は怒ることも切れることもありません。面倒でも淡々と申告を済ませて帰るだけです。
残り1%のノイジークレーマーが、僕の無料相談に対するイメージを悪くします。これが年々増えてくるようなら、相談員なんてやめてしまうのも一つの考え方かもしれません。