A-SaaSの会計アプリの使い勝手が悪かったため、弥生会計をメインにしようと方針転換し会計データの移行をしてみました。
弥生会計からA-SaaSへの移行は簡単ですが、逆はコツがいりました。
このコツを忘れないために、自分用に会計データの移行方法をまとめました。
もし、A-SaaSから弥生会計にデータを移したい人は、参考にしてみてください。
ただし、この方法は自分なりの方法なので、データ消失等の責任には一切負えないのでご注意ください。
というか、当然バックアップを取ってから実行しましょう。
全体の流れ
会計データの移行は大きく分けると次のようになります。
細かいコツは下記の段落ごとに説明します。
1.A-SaaSから仕訳データをエクスポートする
2.仕訳データを弥生会計用のCSVデータへ加工する
3.弥生会計で取り込むために、事業所の枠を作成する
4.弥生会計に加工したCSVデータを取り込む
A-SaaSから仕訳データのエクスポート
A-SaaSから会計データを取り出すには、「業務選択画面」から「会計データエクスポート」を選択します。(下図参照)
次の画面で顧問先を選択すると、エクスポートするデータを選択できるので、「会計期」を選択し、「仕訳」のチェックボックスを入れてダウンロードします。(下図参照)
弥生会計用のCSVデータへの加工
エクスポートした会計データは、圧縮されているため、右クリックの「すべて展開」を選択します。(下図参照)
そうすると、CSVデータとなるので、それを弥生会計用に加工していきます。
弥生会計にコンバートするCSVデータは、列Aから順番に入力項目が決められていて、条件を満たさないとエラーが出て読み込めません。
A-SaaSからエクスポートした仕訳データを直接加工しても問題ありませんが、自分は不器用なので、弥生会計用のCSVデータをもう一つ作成し、そこにコピペしていきました。
弥生会計のCSVデータの入力項目は、次のとおりです。
A:識別フラグ・・・1行仕訳は「2000」、複合仕訳は頭が「2110」、途中が「2100」、終わりが「2101」
C:決算仕訳 ・・・決算仕訳は「本決」と入力、A-SaaSの仕訳データの決算仕訳は「99月」なのですぐわかる
D:年月日・・・「2019/1/1」の形式でOK、A-SaaSは「99月」の部分だけ修正が必要
E:借方勘定科目
F:借方補助科目
H:消費税課税区分・・・免税事業者はすべて「対象外」でOK、課税事業者は、弥生会計の課税区分を入力(バージョンによって異なる)
I:借方金額・・・消費税込みの金額、A-SaaSは税抜金額のため税込金額に加工が必要
J:消費税額
K:貸方勘定科目
L:貸方補助科目
N:消費税課税区分・・・免税事業者はすべて「対象外」でOK、課税事業者は、弥生会計の課税区分を参照して入力
O:貸方金額・・・税込金額に加工して入力
P:消費税額
Q:摘要
T:取引タイプ:1行仕訳は「0」、複合仕訳は「3」
W:付せん1・・・「0」でOK
X:付せん2・・・「0」でOK
Y:調整・・・「no」でOK
個人的に面倒だったのは、まず「識別フラグ(A)と取引タイプ(T)」の所で、A-SaaSの元帳の「諸口」勘定から複合仕訳を抜き出して、一つ一つ加工しました。
もう一つ大変だったのが、消費税の区分で、課税事業者については一つ一つ加工修正しました。ただし、弥生会計のコンバート時に、訂正できるのでそれほど神経質にならなくても良いのかもしれません。
弥生会計への仕訳データのインポート
加工したデータを読み込む枠を作るために、弥生会計で事業所を新規登録します。
このときに、A-SaaSで作成した勘定科目や補助科目が弥生会計にないとコンバートできないため、設定画面で科目を作成したり、修正します。
なお、これもコンバート時に作成または変換の確認画面がでるため、そこまで神経質にならなくても良いのかもしれません。
最後に、弥生会計の仕訳日記帳の画面を開き、「ファイル」の中の「インポート」を選択します。(下図参照)
インポート元の参照画面では、データの拡張子を「テキストファイル」から「すべてのファイル」に変更しないとCSVデータが表示されないので注意が必要です。(下図参照)
これで読み込むことができれば成功です。エラーが出たときは、エラーレポートを見てデータを修正し、再度インポートします。
よくあるエラーとしては、一つ一つ修正するところ(識別フラグ、取引タイプ、消費税区分)です。ヒューマンエラーはなくならないものです。
まとめ
A-SaaSの会計データを弥生会計にコンバートする方法を忘れないためにまとめてみました。
会計ソフトを変更するときは、会計データだけでなく、「減価償却資産のデータ」「給与計算のデータ」も移行が必要なため、けっこう面倒です。
それでも、会計ソフトは使い勝手が一番のため、使えないソフトに変更は避けられません。
