経理で必ず使う勘定科目が「現金」です。
しかしこの先ずっと現金勘定を使うのかと言うと、少し状況が変化してきました。
紙での保存が減りPDF等の電子媒体を使ったペーパーレス化が進んでいますが、現金についてもキャッシュレス化の流れが進んでいます。
そこで、経理で現金勘定を使わなくなる日が来る可能性について考えてみました。
電子マネー・仮想通貨によるキャッシュレス経済
少し前までは考えられませんでしたが、今では当たり前のように使うのが電子マネーです。
コンビニでの買い物も、nanacoカードやSuicaにチャージした電子マネーで決済します。
交通費もSuicaなので、現金で切符を最後に買ったのがいつかも忘れてしまいました。
さらに、クレジット機能付きの電子マネーなら、現金をチャージする必要もなくなり、現金を見る機会もなくなってしまいます。
もし、会社名義のクレジット機能付きの電子マネーを従業員に支給するようになると、完全に現金勘定がなくなってしまいます。
また最近では、ビットコインなどの仮想通貨も決済手段になると言われています。
現段階では、通貨としての安定性が低く、投資や投機としての側面が強いため、決済手段より投資対象ですが、今後はどうなるかわかりません。
立替金方式で現金勘定を使わない経理
上記のように電子マネーやクレジット決済で、現金勘定をつかない方法もありますが、この他に現金勘定を使わない方法があり、それが「立替金方式」です。
この方法は、現金を使った個人が立て替える方法で、次のような流れになります。
まず、コンビニなどちょっとした買い物で現金を使ったときは、個人の財布から立て替え払いをします。
これを1ヶ月間続け、1ヶ月分を経費を精算書にまとめてもらい、合計額を給与と一緒に振込みます。
この方法だと、事業上の現金はどこにも発生しないこととなり、現金勘定は使いません。
立替金方式のデメリット
このように、現金勘定を使わないことで経理をシンプルにできます。
しかし、従業員個人が一時的に支払いを負担するというデメリットがあります。
また、従業員が一ヶ月ごとに精算書をまとめる事務負担も出てきます。
最近では、交通費精算アプリや、経費精算アプリもあるため、スマホやITを活用することで、デメリットは解消できると思います。
まとめ:ペーパーレス化そしてキャッシュレス化
ペーパーレス化が顕著になった流れで、その次に生じるキャッシュレス化について考えてみました。
少し前は、紙での保存がルールでしたが、ペーパーレス化がすすんだことで、電子帳簿のルールが整備されました。
同じ流れで、電子マネーや仮想通貨が当たり前になると、決算書や帳簿も電子マネーに対応したルールが整備されてくるかも知れません。
