Pocket

美容師さんが独立開業するには、準備期間として平均して半年から1年ぐらい必要となります。

開業までに、内装工事や固定資産の購入、広告宣伝用のチラシや名刺の印刷などの経費が発生します。

これらの費用は、開業前の経費だから落とせないと思うかもしれませんが、税金の計算ではしっかりと経費にできます。

そこで、これから開業する個人事業主のために、開業前の経費についてまとめました。※法人の開業費ではありません。美容室の開業前の経費の仕訳の方法

開業前の経費はどんなものあるの?

開業前の経費には、税務署に提出する開業届に記載した開業日まで支出したものが含まれます。

  • 美容院の内装工事
  • 椅子やシャンプー台などの固定資産
  • 不動産会社への店舗の家賃
  • チラシや名刺・ハガキなどの広告宣伝費
  • 商品の仕入
  • などなど

この他にも、業者との会議で支出した飲物代や会議室のレンタル料なども含まれるので、領収証は保存しておきましょう。また領収証がない電車代などの交通費などは出金伝票に記録しておきましょう。

開業日までに支出した開業準備のための支出は、基本的に経費になるので、証憑は捨てずに保管しておきましょう。

開業前の経費の処理はどうするの?

繰延資産(開業費)

開業費(繰延資産)とは、事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出するもので、その効果が1年以上に及ぶものをいいます。

所得税の計算では、原則として5年間で月割償却しながら経費にしていきますが、例外として任意償却が認められているため、好きな期間に好きな金額を償却することもできます。節税に有効!

ただし、全ての支出が開業費となるわけではなく、下記の区分に該当するものは、少し異なる処理が必要になります。面倒ですが決まりですので仕方ないですね。

[関連記事]

開業2年目以降の節税になる美容室の開業費の具体例9つ

繰延資産(権利金)

店舗物件を借りる際に、不動産管理会社に支払った金額のうち、返還されないものは、権利金(繰延資産)として償却していきます。償却期間は5年(賃借期間が5年未満の場合は、賃借期間)です。

なお、不動産管理会社に支払った金額のうち、返還される敷金は、敷金という勘定科目で資産に計上します。返還されない限り経費にならないので注意しましょう。

固定資産として減価償却

内装工事やシャンプー台などの一定額以上の支出は、固定資産として資産計上し、耐用年数の期間で減価償却しながら経費にしていきます。

[関連記事]

【保存版】美容院の開業1年目の固定資産の経理方法

耐用年数は、固定資産の種類によってバラバラなので、下記の参考ページを参照しましょう。

[参考ページ]

減価償却について

引用│国税庁ホームページ

前払費用

前払費用とは、店舗の損害保険のように、将来の費用を最初に支出するもので、契約期間で按分して費用にしていくものをいいます。

処理的には繰延資産と同じですが、10年間の長期損害保険のように契約によって期間が明確になっているのが特徴です。

保険証書などを確認して保険期間を確認しておきましょう。

仕訳は事業主借で処理

開業前に支出した経費は、事業用の資金ではなく、事業主の個人的なサイフから借りて支出したと考えるため『事業主借(負債)』で処理しておきましょう。なお、日付は開業日にしておきましょう。

例えば、開業費を処理したい場合は、[ 開業費/事業主借 ]として処理することになります。

まとめ:開業前の支出も経費になる

これから美容室を開業する美容師さんのために、開業前の経費の会計処理についてまとめてみました。

ポイントは『開業費の範囲は意外と広い!』ということと『区分の分け方を明確に!』ということです。

何が経費になるか分からないため、はじめて開業する人は、領収証などの証憑を捨てずにしっかり保管しておきましょう。

そして経費や区分がわからない時は、税理士さんに聞いてみましょう!

創業融資に強い税理士事務所
Pocket