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遺言書キット

最近本屋さんで見かけるようになった遺言書キットですが、これが実際の相続で有効となるのか考えてみました。

この遺言書キットは、流れに従って書いていくと正式な遺言書ができてしまうというシロモノらしいです。

実際に購入したわけではないので正確には分かりませんが、自筆証書遺言ができるということでしょう。

それでは、そもそも遺言書とは何でしょうか

遺言書の種類

遺言書とは、亡くなる人が生前に相続人に残す最後の手紙です。誰にどの財産を残すか。を記載するのが目的です。

サスペンスドラマのように、お金持ちだけが書くように思われるかもしれませんが、一般的にも広く利用されています。

また、相続人に対する気持ちも書くこともできるため、感謝の意を伝えたり、財産分けで喧嘩しない旨を書いても問題ありません。

遺言書の種類には、いくつかありますが代表的には次の2つが一般的です。

  1. 自筆証書遺言 → すべて自筆で書いて署名押印して、相続発生まで自分で保管します。
  2. 公正証書遺言 → 公証役場で公証人に作成してもらい、相続発生まで公証役場で保管してもらいます。

2つの遺言書は、それぞれメリットとデメリットがあります。

 

自筆証書遺言は、費用がかからないため手軽に書けますし、作りなおしも簡単です。

しかし、形式の不備で無効になる可能性がありますし、相続発生後に発見されない可能性もあります。

また、発見されても家庭裁判所の検認を受けなければなりません。

 

公正証書遺言は、公証役場で作成保管されるため、紛失する可能性がなく、形式も完璧なため家庭裁判所の検認も不要です。

しかし、作成には費用と時間がそれなりに発生します。また証人も2人用意する必要があります。

無効となる可能性がある遺言書

自筆証書遺言では、次のような不備があり、無効となる可能性があります。

  • 日付がない
  • 自筆でない(パソコンで作成ているなど)
  • 署名押印がない
  • 曖昧な表現で財産の特定ができない
  • 字が汚くて読めない
  • 相続人の名前が正確に書かれていない(誤字、アダ名)

せっかく書いた遺言書が無効になってしまうのは、書いた人も残された相続人も残念なものなので形式は重要です。

また、失敗しないためにも費用がかかったとしても公正証書遺言をすることを検討しましょう。

遺言書の有効利用

遺言書を書くことで無駄な争いを避ける事ができます。

また、家族特有の事情を考慮することができます。

例えば、

  • 子供と親がいない夫婦 → 兄弟が相続人なるため、不動産が兄弟での共有持分になってしまう
  • 子供が多い → 子供間での不公平が生じる
  • 愛人がいる → 愛人にも財産を残したい
  • 障害者がいる → 障害者の生活を考え多く財産を残したい
  • 仕事を継ぐ人がいる → 事業用財産は事業を継ぐ人に残したい
  • 身寄りがいない → 世話をしてくれた人に残したい

まとめ

遺言書キットは価格が安く、簡単に自筆証書遺言ができるため初めての人には分かりやすく便利です。

しかし、財産の網羅性や保管方法、書きなおした場合の処理などに不安が残ります。

筆者としては、遺言書キットは、財産の把握と家族への気持ちの確認で使うのがいいように思います。

本気で遺言書を作成するなら公正証書遺言がベストな方法だと思います。

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