税金を計算するには、まず帳簿を作成しますが、その根拠となるのが領収証や請求書です。
領収証や請求書は、かつては紙ベースでしたが、最近は電子取引が増加し証憑が手元に残らないことも増えてきました。
電子取引の普及でペーパレス化は進みましたが、手元に書類がないことで支払の内容がわからない。という問題も増えてきました。
そこで、税金計算のための書類の整理方法のコツを紹介します。

ステップ1:紙と電子に分ける
まず、紙ベースと電子ベースで区別します。
紙ベースの領収証や請求書はファイリングし、電子ベースの領収証や請求書はPDFをで年度ごとのフォルダに保存します。
PDFの名前は「支払日 支払先 支払内容」にすると後からわかりやすくなります。
ポイントは、無理に紙ベースの領収証や請求書をスキャナで読み込んでPDFに変化して保存しないこと、そして電子ベースのPDFの領収証や請求書を印刷してファイリングしないことです。
無理にデータの種類を変換すると、変換ミスをしたり、忘れたりすることで混乱するからです。できるだけシンプルにすることです。
ステップ2:領収証と請求書に分ける
さらに紙データと電子データの中で、種類を分けます。
通常は、「請求書」「領収証」だけで充分ですが、業種によっては「納品書」「売上伝票」など必要に応じて追加します。
ここまで整理しておけば、紙のファイルまたは電子のフォルダを探せば、取引のもととなるデータは網羅できるはずです。
更に細かく日付順や取引先ごとに並べ替えたり、のり付けしたりと言った作業は、几帳面な人はやればいいですが、絶対必要というわけではありません。
重要なのは、書類があって探せば見つかることです。あまり細かくやりすぎると疲れて続かないので、できるだけシンプルにすることが長く続けるコツです。
ステップ3:契約書は一元管理
最近はサブスクでの取引が増え、一回契約すると毎月定額がクレジット払いや引き落とされる取引も増えてきました。
サブスクでは毎回領収証が発行されることは少なく、最初の契約もオンラインで行われるため、時が経つと支払内容がわからなくなることがあります。
サブスクでは最初の契約書がとても重要になります。そのため契約書は必ず保管しておきましょう。
保存方法は紙ベースでも電子ベースでも構いませんが、どちらかに一元管理しておく方法をおすすめします。紙と電子どちらでも構いませんが、最近は電子契約が増えてきたので、契約書フォルダを作って電子データで一元管理しておくほうが整理が簡単で、後からも見直ししやすくオススメです。
さいごに:消費税で重要度が増す書類の意味
税金計算の基礎となる書類の整理方法のコツを紹介しました。
書類の保存は、根気が要りますが、コツを掴めば簡単なのでチャレンジしてみて下さい。
事業をしている人にとっては、書類整理は大変な作業ですが、基本業務でもあるので頑張りましょう。
最近は、消費税の軽減税率もスタートし、消費税額が記載された領収証の重要性が増しています。さらに数年後にはインボイスも始まるため、書類の整理がより大事になってくるので、今のうちにコツと習慣を掴んでおくと良いかもしれません。