今野敏『任侠書房』を読みました。
任侠シリーズの第一作目で、ダ・ビンチで紹介されてたので読んでみました。
古き良き時代のヤクザが主人公の人情物の小説になります。
長編ですが、300ページ程度なので、2~3日でサクサク読めるので、小中学生にもオススメです。
あらすじ&感想
小さい組の代貸(若頭)を務める日村が主人公です。
阿岐本組は、今では珍しい揉め事を解決することで生計を立てる人情派の任侠です。
ある日、阿岐本組長は、つぶれかけの出版社の経営を引き受けます。
文化的な仕事に興味がある組長の道楽に日村は、半ば呆れながらも、何とかしようと走り回ります。
自信を失いかけている出版社の社員、正社員という肩書に憧れる組の下っ端、そして、ヤクザを目の敵にする丸棒の刑事が絡みながらトラブルに発展していきます。
起承転結がわかりやすく、クライマックスもスッキリしできているので読みやすかったです。
イメージが悪化してる昨今の組事情の中で、人情味あふれる理想の組が描かれていて、気持ちのいい作品です。
シリーズ物なので、他の作品も機会があれば読んでみたいと思います。