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AIで税務調査?国税庁が描く10年後の税務行政の未来予想図

投稿日 : 2017年11月29日 / 更新日 : 2019年12月19日

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国税庁から10年後の税務行政の将来イメージが発表されました。

今もマイナンバーやe-Tax(イータックス)などデジタル化していますが、今後はそれがより加速するようです。

正直なところ高齢者には対応できるか不安はありますが、これからの納税者は対応が必要になります。

そこで、国税庁の資料に独自にまとめてみました。

[参考ページ]

税務行政の将来像について

税金のデジタル化の背景・理由

まず、税務行政がデジタル化する背景ですが、変化せざるを得ない理由があるようです。

  • 海外取引や海外投資による経済のグローバル化
  • 人口減少による税務職員の減少
  • 開業や設立の増加による申告件数の増加
  • 節税(脱税)方法の複雑化

このような変化に今の国税庁では対応できないため、AIやICTで対応しようとしています。

これはもう簡単に言うと、『仕事が増えるけど人手が足りない』ということと同じです。

民間企業でも人手不足で廃業するところがありますが、国でも同じ状況になっているようです。

税務行政の10年後の未来予想

資料を簡単にまとめると、次のような将来になると予想しています。

マイポータルによる個人情報の一括管理

マイポータルとはマイナンバーで管理できる情報をまとめた、個人専用サイトみたいなものです。

マイポータルを通じて、申告や納税の個人情報を教えてくれます。

マイナンバーを活用することで、投資不動産や有価証券の売買、相続の発生などがすぐに分かるため、確定申告や納税の必要性を教えてくれます。

個人情報なのでセキュリティ面で少し怖い気もしますが、生命保険料の控除証明書の省略など、年末調整の手間が減るメリットもあるようです。

税務申告と手続きの完全デジタル化

これは今でも、イータックスを利用して電子申告や電子納税ができます。

紙で提出することに慣れた高齢者でも、既に確定申告時期には無料相談等で、パソコンで申告している人も多くいます。

10年後はマイナンバーを記載することで、添付資料の省略などでさらにデジタル化するようです。

なお、平成29年分の確定申告からは、医療費の領収証の添付に代わり、明細書を添付することになります。

[参考ページ]

医療費控除の領収証の提出不要(PDF)

チャットによる税務相談

現在の税務相談は、税務職員または税理士が担当していますが、10年後はAIが答えてくれるようです。

AIだと個別的な質問だと回答できない気もしますが、学習を続けることで精度が上がるのかもしれません。

チャット形式を想定しているようですが、将来は音声による会話形式になるかもしれません。

税理士は10年後になくなる職業によく挙がりますが、税務相談はその典型かもしれません。

AIによる税務調査

現在は税務職員が、申告データをもとに税務調査をするか判断しています。

しかし10年後は、AIが申告書をチェックし、自動で税務調査をするか判断するようです。

軽い計算ミス等はメール等で修正を促し、重大なものは税務職員による実地調査となるようです。

税務調査自体をAIが行うことはできませんが、税務職員がAIの手足となって働くようです。(何か怖い・・)

特に相続税は、基礎控除額が下がったことと、高齢化で相続税の申告件数が増えることは確実です。

税務署にとっては、相続税の申告書のチェックは今後の大きな課題なのかもしれません。

マイナンバーによる各行政機関との連携

現状でも地方と国で確定申告情報は連携していますが、10年後はその精度がより高まるようです。

扶養控除については国と地方で共有していますが、他の機関とも情報を共有するようです。

具体的には、証券会社との有価証券の売買情報の共有、外国税務当局との外国取引や外国投資の情報共有、金融機関との預貯金情報の共有が例示されています。

これで相当数の課税漏れが無くなりそうです。

まとめ:少し怖いけど慣れたら簡単そう

国税庁で発表された10年後の税務行政の将来像の予想についてまとめてみました。

個人の感想としては、使いこなせると申告が簡単になりそうだけど、使える自信がない。と言った感じです。

また、真面目に生きている人には便利ですが、脱税している人には危険なシステムかもしれません。

たぶん多くの人はマジメに働いている人なので問題ないはずです。

これからの課題は、より多くの人に利用してもらうために、使い方の周知と、誰でも使える分かりやすい操作性(UI)かもしれません。

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