一般的な起業や脱サラをイメージすると、『なかなか融資を受けられない』『失敗するから止めておけ』という言葉が聞こえてきそうですが、美容師の独立開業の場合には、これが必ず当てはまるというわけではありません。
なぜなら美容師の独立開業には、一般的な脱サラや起業とは違う優位性があり、この優位性が融資を受ける際に活かされるからです。
そこで、美容師の独立開業が、一般的な起業と一線を画する優位性があることを紹介します。
勤務期間がそのまま修行期間になる
美容師は国家資格であり独立開業できるメリットがあります。もっと言えば、税理士や弁護士のように独立開業を前提としている資格という側面があります。
日本政策金融公庫などの金融機関でも、美容室の創業融資について多くの融資実績があります。そのため、成功事例がない新規のビジネスに融資するよりも融資の判斷がしやすいメリットがあります。
また、融資を受けるためには、開業する業種の勤務経験(修行)が必要ですが、美容師の場合はアシスタントやスタイリストとしての勤務期間がそのまま修行期間となるため、脱サラで未知の世界に未経験で挑戦する人とは全く違います。
美容業という市場が確立している
起業で未知のビジネスに挑戦するということは、成功すれば先行者利益として多くの利益が見込めますが、失敗するリスクも高く、金融機関としては事業主や事業計画などの審査が厳しくなります。
その点、美容業という業界は一定の市場が確立していて、金融機関にとっても審査がしやすいメリットがあります。市場に対して店舗が多すぎるという話もありますが、店舗が増える背景には、それだけ需要があるという証拠でもあります。
固定客が見込める
脱サラや一般的な起業では、これまでの人生経験で築いた人脈を活かせる。というメリットがありますが、その人脈が売上に直接貢献する可能性はどれだけあるのでしょうか。サポートはしてくれるかもしれませんが、売上には直結するほど現実は甘くないと思います。
一方、美容室の勤務期間に築いた人脈は、そのまま見込客として開業後の売上に直結する可能性があります。金融機関としては融資の回収が重要なため、経営をサポートする人脈よりも、売上に直結する人脈のほうが優先されるはずです。
まとめ:美容師の優位性を認識しよう
美容師の独立開業が通常の起業よりも、融資での優位性がある点を紹介しました。
融資を受けるための条件は、この他にもありますが、美容師ならではの優位性もあることを知ってもらえたのではないでしょうか。
