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美容室の資金繰りで7割を占める4つの支出

投稿日 : 2017年8月18日 / 更新日 : 2018年6月25日

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美容室を開業したけれど、自分の予想よりも資金繰りが苦しくなったという経験はあるでしょうか?
資金繰りは、毎月の収支のバランスのことで、プラスになれば広告宣伝など次の投資に回せますが、マイナスになれば経営を続けるために貯金など自己資金を取り崩す必要が出てきます。

開業しても資金繰りが苦しい経営者の多くが、開業前に事業計画を立てていないことが多く、開業後に必要となる支出を調べていないことがあります。
逆に言えば、開業前に必要となる支出を調べておくことで、売上目標や客単価、客数、メニュー表が作りやすくなり、資金繰りの悪化も防げます。

そこで、これから開業する美容師のために、開業後の資金繰りに大きな影響を与える支出について紹介します。
これは美容室経営者だけでなく、開業する個人事業主の人にも同じことが言えるので是非参考にしてみてください。

美容室の開業で影響が大きい経費

支出の性格を理解しよう

資金繰りを安定させるためには、支出の特性や特徴を理解する必要があります。

支出には売上に比例して大きくなる『変動費』と、売上にかかわらず毎月支払義務が生じる『固定費』があります。

変動費は、商品や材料、備品、消耗品など不足分を補充する支出が該当しますが、固定費は『家賃』『水道光熱費』『広告宣伝費』『人件費』など赤字であっても毎月必ず支出するものが該当します。そして、開業直後の資金繰りに大きな影響を与えるのは『固定費』の方です。

また、別の見方として、支出には経費になるものと、ならないものがあります。ほとんどの支出は経費になりますが、創業融資の返済額などは経費になりませんし、開業時の固定資産の購入も支払額がそのまま経費とはならず、減価償却しながら数年間で経費にしていきます。

このように単純な支出であっても、一つひとつ特徴や特性があります。(さらに消費税の課非も加わる)
この性格を理解すると経営や資金繰りの把握がしやすくなります。さらにこれを進めていくと簿記や経理につながっていきます。今回は簡単な説明ですが、興味がある人は簿記検定や税理士試験の勉強してみるのも良いと思います。

美容室の経費の7割を占める4つの経費

美容室を開業する前に調べておきたい経費が『地代家賃』『広告宣伝費』『借入金の返済』『人件費』の4つです。なぜなら毎月の資金繰りの計算上その4つで支出全体の7割以上を占めるからです。

この4つの特徴としては毎月必ず支出するものです。開業前に支出額を把握していないと資金繰りが悪化する可能性が高くなります。

あらかじめ売上目標を設定している場合は、その目標額でも経営が続けられる家賃の物件、基本給や従業員数、広告プランを計画することができます。逆に、店舗物件を先に決めている場合は、必要となる家賃や従業員数から、客単価や客数を割り出し売上目標を計算することができます。

経費にならない『家事費』

資金繰り表に登場しませんが、経営を続けていく上で計算に加えておくべきものが『家事費』です。

家事費とは、自分の生活費のことで個人事業主特有の考え方です。税金の計算では除外する支出のため資金繰り表にも登場しません。

しかし、経営を続けていくためには押さえておくべき支出のため、開業前に自宅の賃貸料や住宅ローン、食費など生活費、自動車ローンなど毎月必要となる支出をまとめておくと事業計画が立てやすくなります。

資金繰りに影響を与える経費以外の支出

その他に、事業に直接関係ないものでも、資金繰りに影響を与える支出もあります。

例えば、自宅の固定資産税や、国民年金、国民健康保険料、医療費などがあります。

これらの支出は毎月支払うわけではないけれど、年間で考えると大きな支出となり、事業の資金繰りにも影響を与えます。しかも基本的には節約できない特性があります。

社会保険料は市区町村で免除申請や分割できる可能性があります。資金繰りが悪化した人は自治体に問い合わせてみましょう。

また、社会保険料や医療費は、確定申告で『所得控除』できるため、領収証や控除証明書をしっかりと保管しておきましょう。

まとめ

美容室の資金繰りに影響を与える支出について紹介しました。

開業後に資金繰りを悪化させないためには、開業前に事業計画を立てておく必要があります。

予想が難しいという人は、影響の大きな支出だけでも調べておくことで、おおまかな売上目標は立てられるはずです。

開業後に「こんなはずではなかった」と言わないために、開業前の事業計画を立ててみてはいかがでしょうか。

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