税理士の仕事をしていると、業務の幅が他の士業よりも広いなぁ。と思うことがよくあります。
従業員の問題、経営方針の問題、家族の問題なども聞かれ、これはお付き合いが長いお客さまほど税金以外のことを聞かれます。
弁護士や司法書士・社労士など士業はたくさんありますが、これほどざっくばらんに何でも聞かれるのは税理士だけではないでしょうか。
税理士が便利屋になる原因
とりあえず税理士に聞いてみよう。と考える原因を考えみると「サービスと報酬が曖昧」「みんな税金に悩んでる」「一番身近な士業」の3つではないでしょうか。
税理士は報酬とサービスがわからない
税理士実態調査によると、報酬規定(レストランのメニュー表みたいなもの)がある会計事務所は、全体の3割程度ということです。
お客様の立場からすると、税金に関して何もわからないので税理士に外注している。という考えがあるため、税理士が具体的にどのような作業や手続きをしているのかよく知りません。
そのため、定額の顧問料を支払っているお客さまは、お金に関することは何かしら税金に関係あるのかもしれない。と思い税理士に相談するのかもしれません。
一番身近な士業が税理士
上述のとおり、税理士に相談するタイミングは、税金の申告が必要だけど何をして良いのかわからない時です。
そして税金の申告や手続きは、日本に住んでいれば誰でも関係あり、無関係でいるほうが難しいものです。
ここが他の士業と異なり、訴訟やトラブルにならないと弁護士に相談しようとは思いませんし、労務トラブルや従業員を雇用しない限り社労士に相談しようとは思いません。
税金という広い間口があるために、税理士が身近な存在となり、相談しやすい存在にもなっているのかもしれません。
みんなお金の悩みがある
他の士業よりも税理士に相談しようとする。つまり税理士の需要が高い理由は、多くの人が「税金」(もっと言えば「お金」)の悩みを持っているからかもしれません。
訴訟トラブルや労務トラブル、会社設立などピンポイントの悩みよりも、漠然としてよく分からないけれど、不安と悩みがあるのが「税金・お金」なのかもしれません。
そして、そのような悩みを相談できるのが税理士なのかもしれません。
まとめ:税理士はさまざまな知識が必要
税理士が何でも相談される便利屋のようになってしまう理由を考えてみました。
結論としては、士業の中で一番身近存在であり、多くの人が税金の不安を抱えているから。だと考えました。
これからの税理士は、税金の知識だけでなく、お金に関する幅広い知識を持ち、税金だけでなくお金に不安がある人の便利屋そしてよろず屋としての存在感が必要なのかもしれません。