以前勤めていた会計事務所を辞める際に、顧問先の反応は様々でした。
あるお客様からは「いい時期だから頑張ってください」と応援してもらいました。
また別のお客様からは「やめないで続けてください」と慰留されました。
どちらの言葉も嬉しいものでした。お客様との信頼関係を確認できた瞬間でもありました。
このように、税理士は、弁護士や司法書士、行政書士、社労士など他の士業に比べて、顧客との繋がりが強い印象があります。(気のせいかもしれませんが)
そこで、税理士が顧客と仕事以上の信頼関係が生まれやすい理由を考えてみました。
お客の資産を把握している
まず何よりも税金を計算するという性質上、お客さまの資産情報を知っていることがあります。
預金残高から保有している不動産や有価証券などプライベートな情報を知りたくなくても知ってしまいます。
他の士業では、知り得ない情報でも、税理士は申告書を作成する上で把握せざるをえないのです。
お客の家族の事情を把握している
同じように、お客様の家族の情報も把握する必要があります。
入り口は扶養親族の確認ですが、付き合いが長くなると家族の愚痴や不満、自慢が出てくるからです。
お客さまの家族の相談までされることがあるため、税理士の仕事が何なのかわからなくなるほどです。
付き合いが長い
税理士と他の士業との違いは、その関係する期間の長さです。
税務申告は必ず毎年あるため、一度仕事を依頼されると、どちらかから契約解除をしない限り関係が続いていきます。
他の士業は、依頼される案件が終了すると関係性も一旦終了するため、税理士とは関係性の長さで全く違います。
他の士業より身近な存在
士業というカテゴリーの中で税理士は、何かを相談したいと思った人のいちばん身近な存在だと思っています。
税理士と日頃から付き合いがある人は、税金以外の相談でも、まずは身近な法律家である税理士に相談してみようという発送になるのかもしれません。
相談される立場としては、わからないこともあるため、他の士業との連携が重要になります。
まとめ:他の士業とは違う特殊性
税理士が顧客との信頼関係が、他の士業より強くなる理由を考えてみました。
信頼関係が生まれると、税金以外の質問も多くなるため、税理士は税金以外の情報も持っていないといけないのかもしれません。
また何でも解決できるわけではないため、他の専門家との連携も必要になってくると思います。