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個人事業主が開業するには、開業届をはじめ多くの書類を税務署に提出しなければなりません。しかし、税務署までの距離が遠かったり、忙しくて持参する時間がない人にとって便利なのが郵送での提出です。

最近ではインターネットを使った電子申請も可能ですが、パソコンがフリーズしたり、そもそもIT系が苦手で、郵送による提出を希望する人もまだまだ多くいます。

そこで、これから美容室や飲食店などを開業する個人事業主のために、開業届を郵送で提出し、受領印が押してある控え書類をもらう方法を紹介します。
また、2016年から記載が義務付けられたマイナンバーの注意点も紹介します。

なお、紹介する書類の郵送提出の方法は、開業届に限らず確定申告書などほとんどの税務署類に応用できます。

開業届を税務署へ郵送で提出する方法とマイナンバーの注意点

開業届の概要と提出期限

開業届は、個人事業主が事業を開始した際に必要な手続きで、事業開始日から1ヶ月以内に管轄の税務署へ提出しなければならない書類です。

なお、はじめて開業する方は、開業届だけでなく、『青色申告の承認新申請書』や『源泉所得税の納期の特例』など開業時に提出すべき必要書類一式をまとめて提出すると、手間が少なく便利です。

[参考ページ]

個人事業の開業届出・廃業届出等手続

引用│国税庁ホームページ

提出方法は、①税務署に直接持参する方法②税務署に郵送する方法があります。

税務署が遠い場合や、忙しくて税務署へ行く時間がない人は郵送での提出が便利です。その際の注意点として、提出用の書類とは別に、『控え用の書類』と『返信用封筒』を同封して税務署の受領印をもらうことです。

開業届に受領印を押してもらうことで、それが開業の証拠書類となり、屋号での口座開設などに利用できます。

[関連記事]

個人事業主の口座は開業後すぐに開設すべき理由&作成ポイント

美容室・飲食店の開業届の書き方のポイント

美容室や飲食店の開業届の書き方のポイントをまとめてみました。

各欄の記載ポイント

  • 税務署・・・管轄の税務署を記載(納税地を管轄する税務署はこちら
  • 納税地・・・申告書の提出や納税する所在地。住所地・居所地・事業所から選択
       ※事業所を納税地とする場合は、納税地の変更に関する届出手続の提出も別途必要
  • 個人番号・・・13桁の数字。個人番号カードまたは通知カードを参照
           ※控え用の書類には記載しない(下記参照)
  • 職業/屋号・・・美容師、飲食店主など / 美容室◯◯、居酒屋◯◯などの店舗名
  • 届出の区分・・・開業・新設・廃業から選択 ※新規開業なら開業を◯で囲む
  • 所得の種類・・・不動産所得・山林所得・事業所得から選択 ※美容室や飲食店なら事業所得
  • 開業日・・・オープン日
  • 開業に伴う届出書の提出の有無・・・「青色申告承認申請書」と消費税に関する「課税事業者選択届出書」の提出の有無を選択
  • 事業の概要・・・美容室経営や飲食店経営など業務内容 
  • 給与等の支払の状況・・・専従者:親族の従業員、給与の決め方:月給・時給・歩合制など、税額の有無:源泉所得税の徴収の必要性
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無・・・源泉税の納期の特例の提出の有無。(原則)翌月10日までの毎月納付、(特例)7月と1月の半年ごとの納付
  • 給与支払を開始する年月日・・・給料の支払開始日

マイナンバーのポイント

2016年から税務署へ提出する一部の書類には、マイナンバー(個人事業主は12桁、法人は13桁の数字)の記載が義務付けられました。

マイナンバーは、提出用の書類には記載しますが、控え用の書類にはマイナンバーを記載する必要はありません。実務上、提出用を作成し、それをコピーして控え用として利用する場合は、コピーした控え用のマイナンバーを黒ペン等でマスキングする必要があります。

また、提出時には、「番号確認」と「本人確認」の2段階の確認が必要です。そのため、顔写真入りのマイナンバーカードがない場合は、運転免許証なども必要。郵送で提出する場合は、確認書類をコピーして同封します。

[参考ページ]

番号制度に係る税務署への申請書等の提出に当たってのお願い

引用│国税庁ホームページ

開業届の郵送提出の方法

郵送提出の必要書類

  • 提出用の届出書
  • 控え用の届出書 ※隅に赤書きで”控え用”と記載しておく
  • マイナンバーの確認書類の写し
  • 提出用の封筒 ※全体の重さの切手を貼る
  • 返信用の封筒 ※控え用の届出書と返信用封筒の重さの切手を貼る

封筒の宛名書き

  • 提出用の封筒の宛先・・・「税務署の所在地」「◯◯税務署 御中」「◯◯届出書 在中 ※赤書き」
  • 返信用の封筒の宛先・・・「本人の住所」「◯◯(本人名)行」

提出日

税務署の受領印の日付は、原則税務署へ書類が届いた日(到達主義)となりますが、郵送の場合は郵便局の発送日(発送主義)となります。

提出期限ギリギリで税務署へ行く時間がない場合は、あえて郵送することで時間の余裕が生まれます。

※税務署へ提出する書類は「信書」に該当するので、一部メール便は使えません。

まとめ:緊急事態にも対処できる郵送提出

これから事業を始める人のために、開業届をはじめ、書類を郵送で税務署へ提出する方法を紹介しました。

電子申請が増えてきましたが、下記の理由で郵送での提出もまだまだ需要があります。

  • 税務署が遠い
  • 税務署へ行く時間がない
  • 受領印がある控え用が欲しい
  • パソコンが苦手
  • パソコンの調子が悪い
  • 提出(申告)期限がギリギリ

とくに提出期限ギリギリの場合による緊急事態に対処するためにも、郵送での提出方法もマスターしておきましょう。

なお、申告書や届出書の提出ミスを防ぐために、税理士へ依頼するのも一つの方法ですよ。ご依頼待ってます!

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