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中村文則『掏摸』スリを読みました。

『土の中の子供』で芥川賞を受賞した中村文則さんの作品です。

そして、読書芸人であるピースの又吉やオードリーの若林、直木賞作家である西加奈子などがテレビで押していた作家さんです。

正直自分は芥川賞は文学作品の位置づけで、直木賞は娯楽作品の位置づけだったため、芥川賞作家の同氏の作品は避けていました。

しかし今回読んでみて、文学作品としても読めますが、エンターテイメント性もあって同氏のイメージを勘違いしていたことに気付きました。

中村文則『掏摸』

あらすじと感想

あらすじ

東京を仕事場にする天才スリ師。
ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎、かつて仕事をともにした闇社会に生きる男。木崎は彼に、こう囁いた。
「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。逃げれば、あの女と子供を殺す」
—-運命とはなにか、他人の人生を支配するとはどういうことなのか。
そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは……。

その男、悪を超えた悪—-絶対悪VS天才スリ師の戦いが、いま、始まる!!

引用│アマゾン

感想

スリの場面の臨場感に感動しました。映像が浮かんでくるようなスリルがあります。

また、全部で200ページもないため、無駄な文章がない印象です。それでいてこれだけ印象を残すのだから驚きです。

全体に流れる雰囲気はどんよりと暗く、漫画版の『ヤミ金ウシジマくん』を読んでいるようです。

  • 素性が一切分からない最悪の男木崎
  • かつてのスリ仲間で死んでしまった石川
  • 万引きを子供させる母親
  • 主人公を慕う万引きをする子供

文学作品に抵抗を感じている人でも、サスペンス映画1本を見ているような感覚で読めるので是非オススメです。

同氏の作品には、有名な『教団X』や掏摸の兄弟作品の『王国』などあるので、いろいろと読んでみたいと思います。

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