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深刻な人手不足が多くの業界で問題になっていますが、人材難や人材不足は美容業界も同様です。美容師免許の登録者数は平成17年の29,442人をピークに毎年減少し、平成25年は18,173人になっています。

そこで注目を集めるのが『ひとり美容室』です。

一人で開業し、事業の拡大を目指さず、オーナースタイリストとパート・アルバイトで経営していくスタイルですが、1人で何役もこなさなければならないデメリットもあります。

そこで、これから『ひとり美容室』の開業を目指す人ために、開業に必要な6つの要素を考えてみました。ひとり美容室

年齢が30代~40代の若手

美容院の開業は50代よりも、30代から40代の若手が有利になります。

若いほうが客層も若くなり、その先の付き合いも長くなるため固定客に繋がりやすくなります。

また、ことわざで『若い時の苦労は買ってでもせよ』とあるように、30代の苦労は我慢できますが、50代で独立してからの苦労は大変です。

しかし最近では、デイサービスなど高齢者への訪問美容も伸びてきているため、50代60代の美容師のチャンスも広がりつつあります。

勤務経験が10年前後

開業には、他の美容室での6年から10年ほどの勤務経験が必要となります。

高校や大学を卒業して、美容学校を2年で卒業し、それから勤務したとすると、早い人で20代後半、遅い人でも30代後半で独立することになります。

実力があれば経験は必要ない。というわけではなく、開業時に融資を申し込む際に、経験年数も審査基準の一つになっているため軽視できません。

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また、ある程度の勤務経験があれば、その分だけ開業資金の貯金もでき、開業後の運転資金を助けます。

体力がある

美容師の仕事は立ち仕事のため、一日を通して立っていられる体力が必要になります。これは見た目以上に重労働です。

また、従業員を極力雇わず経営するスタイルは、自分が『スタイリスト』『営業』『経理』の3役をこなす必要があるため、メインの仕事以外の体力も必要になります。

ひとり美容室2

自己資金がある

美容院の開業には開業資金が900万円から1,000万円の開業資金が必要となります。

全額自己資金というわけにはいかないため、融資で不足分を補います。

融資には審査があり、融資総額の3分の1程度の自己資金が求められます。金額にして平均200万円から300万円です。

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ホームページやSNSなどネットの活用

新規顧客の獲得方法は、『現在の顧客からの紹介』と『ネットによる口コミ』がメインです。

後者の情報発信の手段として、まずはホットペッパービューティーなどの広告宣伝が必要となりますが、その他に、ホームページやフェイスブックやツイッター・インスタグラムなども必要となります。

これらのツールは作成したら終わりではなく、日々更新することで大きな影響力を産みます。また、ネットのメリットとして、24時間自分の代わりに営業してくれることです。

一人三役(『スタイリスト』『営業』『経理・労務』)が必要なひとり美容室では、営業面のツールとしてネットの活用は非常に重要になります。

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税理士や社労士など外注を上手に活用

一人三役のひとつである『経理・労務』に関しても、外注を活用することで、負担を大きく減らせます。

個人事業主の美容師は、自分で経理をすることもできますし、実際にやっている人も多いですが、その分の労力を営業に使えないデメリットがあります。そこで、慣れない作業である経理や給与計算を税理士や社会保険労務士に外注することで、時間の確保につながります。

また、経理担当者を一人雇うと200万円から300万円の人件費が必要となりますが、税理士や社労士との契約は、1ヶ月分の人件費相当額の負担で済むので、大きな負担となりません。

また、税理士や社労士は美容師の良きアドバイザーとなります。経営の勉強をしていない美容師にとっては税理士や社労士はお金や労務の相談ができる貴重な存在となります。

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ひとり美容室のメリット

何かと大変そうなひとり美容室ですが、逆に旨みやメリットも当然あります。

開業資金を抑えられる

ひとり美容室を開業するメリットとして、面積の狭い小さな美容室でも対応できることです。

小さな美容室にすることで、敷金や礼金が低くなり、内装工事費も抑えられます。また、家賃の負担も小さいため、毎月のランニングコストも抑えられます。

開業資金が少ないということは、金融機関からの借り入れも少なくて済むことになります。毎月の返済額が少ないことは、上記と同じようにランニングコストの抑制につながります。

利益率が高い

ひとり美容室の大きなメリットとして、成功すると売上が全て自分の取り分になる点です。

共同経営や従業員を多数抱えている美容院では、売上から給与などの経費を取られます。店舗の面積が広くなると、相応の売上が求められるため、スタイリストへの給与や広告宣伝費も比例して負担が大きくなります。

ひとり美容室では経費がかなり抑えられるため、一度軌道に乗ると多くの従業員を抱えるサロンよりも利益率が高くなります。

また、従業員を多数抱えていると、従業員の人間関係トラブルや突然辞められるリスクがあり、求人コストも大きな負担になります。ひとり美容室として軌道に乗れば、従業員トラブルや求人コストの問題が減ります。(なくなりはしませんが)

まとめ:ひとり美容室はオススメ

美容業界の現状は、『美容院の店舗過剰』『価格の低下』『客数の減少』『広告宣伝費の負担増』という問題があり、これが利益を圧迫しています。

打開策として、サービスの向上による『付加価値向上』または理容業界の1,000円カットに代表される『薄利多売』があります。

どちらの戦略を取るにしても、人手が必要となりますが、ひとり美容室というビジネスモデルが成功すれば、現状の問題を打破できる可能性があります。

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