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労働契約と業務委託中小企業にとって経費のうち大部分を占めるのは人件費ではないでしょうか。

最近、企業の中には、雇用形態を見直し、労働契約から業務委託契約へ変更する企業も出てきました。

労働契約と業務委託契約の違いは、前者が『会社と従業員』という関係になり、後者が『会社とフリーランス』という関係になります。

そこで、人事担当者や経理担当者のために、雇用形態で変化する社会保険料や経理方法を紹介します。

雇用形態を変更する背景

雇用形態を変更する企業が増える背景には、企業の社会保険料の負担の増加があります。

出生率の低下と団塊の世代の大量退職により、労働人口が負担する社会保険料は確実に増えます。

さらに、サラリーマンの厚生年金保険料や健康保険料を半分負担する企業の側の負担も当然増えます。

社会保険料の負担の増加が雇用形態の変更の背景にあります。

では、なぜ労働契約と業務委託契約で社会保険料が変わってくるのでしょうか。

雇用形態で変わる社会保険料

労働契約の場合、サラリーマンが加入するのは、「厚生年金」「健康保険」「雇用保険」です。

企業はサラリーマンが負担すべき社会保険料の約半分を代わりに負担します。

これに違反する企業は、罰金があります。

対して、業務委託契約の場合は、会社とフリーランスの関係に変わるため、フリーランスは個人事業主になります。

フリーランスは個人事業主として、「国民年金」「健康保険」に加入することになります。

業務委託契約では、社会保険料は全額個人で負担するため、企業の負担はなくなります。

さらに、雇用形態によって経理処理も変わってきます。

業務形態で変わる法定福利費

労働契約の場合、経理処理で出てくる勘定科目は「給与」「賞与」「法定福利費」「預り金」などです。

経理担当者は、給与支払日に、従業員に給与から社会保険料を預り金として控除した残額を支払います。

その後、月末に預り金と会社負担分の社会保険料を法定福利費として支払います。

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対して、業務委託契約の場合に使う勘定科目は「外注費」のみになります。

業務料を支払う日に外注費の全額を支払います。社会保険料は個人で支払うことになります。

業務形態で変わる消費税

業務形態で消費税の処理も変わります。

消費税の計算では、事業の対価には消費税を課することになっていますが、労働の対価を事業とは認めていません。

そのため、労働契約の場合は消費税の課税対象外となり、消費税の控除対象になりません。

対して、業務委託契約の場合は、外注という事業に対する対価のため消費税が課税され、消費税の控除対象となります。

業務委託契約の条件

企業にとって負担が軽減できる業務委託契約ですが、条件があります。

  • 仕事の依頼を断ることができる
  • 仕事の進め方に指示がない
  • 勤務時間などが管理されない
  • 代わりのものに仕事を行わせることができる
  • 報酬が成果に対して支払われる

上記の条件に全て該当する必要があるため、誰でも業務委託に変更することは出来ません。

しかも、業務委託契約をする場合は、業務委託契約書を結び直す必要があり、報酬の支払に際しては請求書を発行してもらい、領収証を発行して貰う必要があります。

まとめ:今後ますます増えてくるかもしれない業務委託

労働契約と業務委託契約の違いについて紹介しました。

今後ますます社会保険料の負担は増えてくることが予想できます。そのシワ寄せはサラリーマンと中小企業です。

企業が自社を守る手段として業務委託契約がますます増えてくるかもしれません。

人事担当者や経理担当者は、まずは労務の専門家である社会保険労務士に相談してみるといいかもしれません。

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